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ジンブロ|住吉甚一郎のブログ

マロッチ

2011年8月8日 | Comment: 0

マロッチは物静かな少年だった。

東京弁を喋っていた。

ラーフルで頭はたかれていたり。よくした。

そしていつも本を読んでいた。

中国の歴史物だ。

孟嘗君、諸葛孔明、司馬遷とかとか。

私も借りてみたりした。

しかし、皆がいい事を言う。
いや、言いすぎる。

後々の名言なのであるが、うーん、いちいちいい事を言う。
確かに物事の真理をついているのであるが、
言い方もクドイ。

遠回しに言おうとする。
上手く例えて言おうとする。
1を言って10を察するのが当り前って態度で言おうとする。

〜を〜すれば〜いずくんぞ〜せんや。いわんや〜のごとし的な。みたいな。

うんざりだ。いずくんぞ酔いだ。
門を推すか、門を敲くか?

どっちでもいいだろーがだろーがよー。

と、言うわけでリタイヤした。

そして、マロッチとの数少ない接点もなくなってしまった。


ホンワカホンワカ〜



そんなマロッチ、球技大会のバスケのチームで一緒になった。
体育服の袖をまくっている。
いわゆる日向君ルックだ。

その日のマロッチは熱かった。
積極的にボールに絡んでくる。

ちょっと邪魔だ。

ガンッッ。
相手の放ったシュートがリングに嫌われ外れる
リバウンド ガガッシィィとボールを掴む。

「ぬんああぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

振り向くと奇声をあげながら物凄い勢いでコートを駆け上がるマロッチの姿が!!

両掌がこちらを向いている。


パ・ス・を・く・れ


マロッチの心の声が聞こえる。


しかし、私はパスを出さなかった。



なぜなら、マロッチが疾走していたのはコートの外だったからだ。


「ワタクシいずくんぞパスを出さんや」

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